finalより2021年12月17日に発売された初の完全ワイヤレスイヤホン ZE3000を購入しましたのでレビューしてみます。
結論から言うと、ネットでは絶賛するレビューが多く見受けられますが、正直そこまでのイヤホンではなく、音質はいいものの値段なりのフツーの完全ワイヤレスイヤホンだと思います。
スペック
対応コーデック | SBC AAC aptX aptX Adaptive |
通信方式 | Bluetooth 5.2 |
再生時間 | 最大7時間 / ケース込み:最大35時間 |
防水 | IPX4 |
無線充電 | 非対応 |
ノイキャン/外音取り込み | 非対応 |
価格 | 約14000円~15800円 |
新開発のドライバ「f-Core for Wireless」を搭載し、ソフトウェア補正やイコライザなしでも満足できるとのことです。
また「f-LINK ダンピング機構」によりイヤホンの筐体内部の圧力を最適化し、有線イヤホンと同等の音響設計を可能としているそうです。
詳細なスペック・仕様は以下公式サイトを参照ください。
外観
外観はfinalらしい白を基調としたおしゃれなパッケージに入っています。
同梱物は説明書2部、謎の紙、イヤホン、ケース、USB-Cケーブル、イヤーピース
イヤーピースはfinal Eタイプ(完全ワイヤレス仕様)のものがSS/S/M/L/LLサイズついてきます。
Mは本体に装着済み。なぜか私のものはLLサイズのが1個余計についてきました。
イヤホン本体は角張ったデザインでちょっとした模様がついています。
見た目とは裏腹に装着感は割と良いです。
ノズルは短めとなっています。イヤーピースのサイズは普段より1つ上のサイズが推奨とのことで、そのようにしたら収まりがかなり良くなりました。
「いつも使っているよりもひとつ大きめサイズのイヤーチップでフィッティングを試してみてほしい」(森氏)とのことだ
ケースは手に収まる大きさです。WF-1000XM4と同じくらいの大きさくらいでしょうか。
薄いので胸ポケットやジーパンのポケットにも入れやすいかと思います。
音質
音質はまさに「ザ・finalの音」といった感じで、全体的に非常にバランスがよく取れていて優等生タイプな音です。音場がとても広く、程よく量感があってふくよかな低域と主張しすぎない綺麗な高域が特徴で、長時間聴いていても疲れません。
まさしく「finalが完全ワイヤレス作ったらこんな音だよね」と一発でわかるような音作りとなっています。
特に音場が横いのでクラシックなどは心地よく聴けるのではないでしょうか。
ですがバンドモノや電子楽器系も問題なく聞けます。ただ、人によってはちょっとパンチが弱いと感じるかもしれません。モリモリの低域やノリの良いドンシャリが好きな人は向いていないかもしれません。
高域 | 4 | BA並とは言いませんが綺麗な高音を鳴らします。女性ボーカルgood |
中域 | 4 | 打楽器や男性ボーカルも綺麗に鳴っています。 |
低域 | 4.5 | 程よい量感とふくよかでしっとりとした低域。 |
音場 | 4.5 | 横に広い。ピアノやストリングスの余韻も綺麗に出ています。 |
定位感 | 4 | 楽器の位置はしっかりと判別できるレベルです。 |
パンチ感 | 3 | ゴリゴリのEDMやバンドモノをノリノリで聴きたい人には向いてないかも。 |
確かに音質は素晴らしいが、ネットで見るレビューはちょっと言い過ぎ
ブログやYoutubeでZE3000のレビューをみると超絶大絶賛で「有線イヤホンA4000(3000)に匹敵する」なんて行っている人もいますがそれは言い過ぎです。あり得ません。
このイヤホンは製品名からも分かる通り、有線イヤホンE3000を目標に作成されているようです。
ですが、A4000(3000)どころかE3000に完全に負けています。低中高域、音場の広さ、生音感全てにおいてZE3000が劣っています。
これは伝送経路で圧縮をかけているという仕様上絶対に生まれる差であり、超えることは不可能と考えます。
まとめ
15000円の完全ワイヤレスにしては非常に満足できる音質であり、初のfinalブランドの完全ワイヤレスということでfinalの音作りが感じられる素晴らしいイヤホンであると思います。
ですが特筆すべき点は音質だけであり、一般的に音質よりも利便性を求められる完全ワイヤレスにおいて必須とも言える機能 ノイキャン・外音取り込み・無線充電がないので、総評としては割とフツーの完全ワイヤレスイヤホンだよねっていう感じです。
あのfinalが作った完全ワイヤレスということで話題になるのは理解できますが、そこまでベタ褒めできるイヤホンではないかなと思いました。
【おまけ】Mi 11 Lite 5G の人は注意
ZE3000に限った話ではありませんが、Mi 11 Lite 5GにaptX Adaptiveでイヤホンを接続すると、定期的に音質がモノラルのようにかなり悪くなることがあります。
可変ビットレート機能が効いているのかとも思いましたが、あまりにも酷い音質になり頻発するので調べてみたところ、同事象に遭っている人がいるので端末の問題と言えるかもしれません。
この場合は、aptX Adaptiveを使用せずaptXで接続することをおすすめします。
開発者向けオプションから、HDオーディオをOFFにしてコーデックをaptXを選択します。
HDオーディオをONにしていると、aptXを選択肢てもすぐにaptX Adaptiveに戻ってしまうので注意が必要です。
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